
ガラスフィルムと熱割れの関係
こんにちわ。 壁紙デザインとデジタルプリントを手掛ける「Graphic Base」 の編集局です。
こちらのブログでは、弊社が手がけております壁紙デザインをキーワードに、様々な業態のお店や施設の壁紙についての情報を掲載していきます。
この記事で分かること/解決できること
・「熱割れ」とは、ガラス上で発生する温度差によりひび割れが生じる現象である
・窓ガラスの直射日光を受けた部分と、日差しが当たらない部分(サッシ周辺など)との温度差が、ガラスに熱応力を生じさせ、これがガラスの許容応力を超えると熱割れが起きる
・冬の晴れた日の朝など、ガラス周辺が冷えている状況で日差しを受けた部分が急激に温まる時に、熱割れが発生しやすい
・ガラスフィルムを貼ることで、遮熱フィルムや濃い色のフィルムはフィルム自身が熱を吸収し、ガラス表面温度を上げてしまうことがある — それにより熱割れリスクが出る可能性もある
・一方で、透明フィルムなど熱を吸収しにくい素材を選ぶことや、事前に「熱割れ計算」を行うことで、リスクをかなり抑制できる
・Graphic Baseでは、現場の環境条件をもとにした熱割れ計算を受け付けており、設置前にリスクの見積もりを行ってくれる
「熱割れ」現象が起こる要因
ガラスの「熱割れ」は、1枚のガラス上で生した温度差によりひび割れてしまう現象です。
窓ガラスは、直射日光を受けた部分は温度が上昇し、膨張します。一方で、日光を受けていない、ガラス周辺のサッシに埋め込まれた部分や、パッキン周辺部分の温度はさほど上昇しません。これにより、ガラス上では高温部の膨張に伴い低温部との引っ張り合いになります。この引張応力を「熱応力」といいますが、熱応力がガラスの持つ許容熱応力を超えた場合に、熱割れが起きてしまいます。
熱割れの大きな要因は温度差であることから、日差しの強い真夏よりも、冬の晴れた日の午前中に熱割れが起こりやすいといわれています。冬はサッシ内が冷え切っているのに対し、日を浴びたガラス面は温度が上昇しており、その温度差が大きな熱応力を発生させてしまうのです。

ガラスフィルムの
\ デザインはご相談ください /
ガラスフィルムによる影響は?
ガラスの熱割れを起こし得る要因は、温度差だということがわかりましたが、一概に日射によるものだけではありません。他にもガラスの種類や使用状況、窓周辺のインテリア配置が影響する事もあります。
では、ガラスフィルムを貼ることで、熱割れにはどう影響するでしょうか。特に、ビルなどの大きなガラス面にフィルムを貼る場合には熱割れを心配される声もあります。
例えば、遮熱効果のあるフィルムや濃い色のフィルムの場合、室内へ熱が入るのを防げる反面、フィルム自体が熱を吸収してしまうため、密接するガラスの温度も上昇します。これにより熱割れが起きてしまったケースは、ごくまれにあります。
しかし、透明フィルムなど熱を吸収しにくいフィルムの選択や、事前に「熱割れ計算」をしていれば、リスクの回避は十分に可能です。
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事前に「熱割れ」のリスクを把握する
Graphic Baseでも、プリントしたガラスフィルムでの熱割れ計算を承っています。現場の環境要素を総合的に判定し、熱割れのリスクを算出することが出来ます。
熱割れ計算は、現場の環境や情報を正確にご記入いただくことで、よりリスクを最小限に抑える効果があります。北向きの窓などは日差しが全く当たらないと判断しがちですが、部分的に日射がある窓にもリスクが潜んでおり、注意が必要です。ご依頼の際には現場の調査をお願いいたします。
また、当社では省エネ計算も同時にご依頼頂けます。お気軽にご相談ください。
まずは、無料でダウンロードできる資料をご覧ください。
まとめ
・「熱割れ」現象が起こる要因
ガラスにおいて、同じ板の中で温度差が生じると、その膨張・収縮の差によりひび割れが発生する可能性がある
直射日光が当たる部分は急激に温度が上がるが、サッシ周辺やガラスの端部は温まりにくいため、この温度差が“熱応力”を引き起こす
特に、冬の日差しの強く晴れた日の午前中など、ガラス周辺が冷えている中で部分的に日光を受けると、熱割れが起きやすい状況になる
・ガラスフィルムを貼ることの影響
遮熱効果のあるフィルムや濃色のフィルムは、フィルム自体が日射熱を吸収することがあり、それがガラス表面温度を上昇させ、熱割れのリスクを高める可能性がある
一方で、透明フィルムなど熱を吸収しにくいタイプを選べば、熱割れリスクを抑えることができる
また、事前に「熱割れ計算」を行って、現場の条件を踏まえたリスク評価をしておくことが可能であり、これがリスク軽減につながる
・リスク把握・対応策
Graphic Baseでは、現場の情報(方角、日射条件、ガラス仕様など)に基づいた熱割れ計算を受け付けており、どの程度のリスクがあるかを事前に可視化できる
Graphic Baseを運営するビーグループでは、イメージ共有から壁紙デザインまでトータルでサポートできますので、ぜひお気軽にご相談ください。

藤川 明快 / 代表取締役 (この記事の監修者)
大手インテリア商社にて内装材料・サインディスプレイ材料の販売に従事した後、社内のマルチメディア部門に転属し広告制作及び映像制作のディレクターとして多くの作品に携わり、分社独立した新会社の取締役に就任。2015年に「内装専門のグラフィックデザイン会社」株式会社ビーグループを創業。デザインからインクジェットプリントまでワンスストップでサービスを提供しお客様の様々なニーズに応える。










