
注目度急上昇中!仮囲いを使った空間デザインについて
こんにちわ。壁紙デザインとデジタルプリントを手掛ける「Graphic Base」の編集局です。
こちらのブログでは、弊社が手がけております壁紙デザインをキーワードに、様々な業態のお店や施設の壁紙についての情報を掲載していきます。
仮囲いで空間をデザインする
仮囲いは、工事現場の職人や工事現場周りの住民の安全確保、目隠し、騒音防止などを目的として設けられる、一定の期間だけ仮で覆う囲いのことをいいます。
従来は機能性や価格が重視され、外観やデザイン性が注目されることは稀でしたが、最近では様々な装飾を施した仮囲いが登場しています。
今回は最近の仮囲いの事例を見ながら、仮囲の可能性について探っていきます。
仮囲いについて
仮囲いは、工事現場を囲む仮設の壁です。建築基準法により、一定規模以上の工事を行う場合は仮囲いの設置が義務付けられています。
1.仮囲いの素材
大規模な工事の仮囲いには鋼製板、波鉄板、合板などが使われます。
粉塵や埃の飛散防止のためにシート養成が使われることもあります。
最近では機能的に優れていたり環境にも配慮した商品もでてきています。
①フラットパネル
②安全剛板
表面の凹凸が多いので文字などは書きにくいです。
③化粧板
④シート養成
軽量なので運搬や設置が楽です。
2.仮囲いの大きさ
大きな工事現場では3〜4メートル以上の高さのある仮囲いも多いです。
3.仮囲いの目的
仮囲いをする目的には、以下のようなことが挙げられます。
●関係者以外の立ち入りを防ぐ
●区画街に資材がはみ出したり粉塵が飛散したりするのを防ぐ
●工事の騒音防止
●設置されたエリアの景観を保つ
●通行人の安全を守る
●工事現場の盗難防止
●工事現場の計画や責任者の掲示
前述した通り、仮囲いはこれまで外観やデザイン性よりも機能面やコスト、扱いやすさなどが重要視されてきましたが、最近になって、企業をアピールしたり、イベントの場として積極的に利用するやり方もでてきました。
企業が仮囲いを使ってショップの開店やリニューアルの告知を行ったり、ブランドイメージをアピールする場とすることはもちろんですが、アートスペースやまちづくりの一環として仮囲いを積極的に利用するなど新しい試みがされています。
手がける主体も複数の会社が関わっていたり、仮囲いを専門に扱う組織が企画したプロジェクトとなっていたりと多岐に渡ります。
仮囲いの外観やデザインを活かした活用について、以下で詳しくみていくことにします。
壁面・仮囲いの
\ デザインはご相談ください /
仮囲いの活用方法について
オープン、リニューアルの告知

ショップのオープンやリニューアル前の告知方法として、仮囲いが活用されています。
都心や商業施設では多くのテナントが隣接しています。そのため、オープンする前の営業していない期間を集客のタイミングととらえ、アピールをしておくことで、通りがかった人たちや近くのお店に来ている人たちに自分たちの存在をアピールし、オープン後の来店につなげることが期待できます。
例えばアップルやスターバックスなどは、自社のロゴマークやデザインを仮囲いに取り入れることで、オープン前からその地に出店することを告知しています。
大きなチェーン店などでなくても、例えばイタリアンのレストランができる、コスメのお店ができる、という情報やショップのイメージを仮囲いを使って出すことで、オープン前の効果的な告知となります。
Graphicbaseでは、数あるデザインストックからモチーフを選んで頂き、自社ロゴや告知内容をそこに加えての作成が可能です。インジェットプリントで出力したシートやクロスでの加工なので、1からペイントするよりも
手軽にデザイン性の高い仮囲いの作成が可能です。
イベントの開催

仮囲いでショップのオープンやリニューアルの告知をするにとどまらず、オープン前に潜在顧客を呼んでイベントを開催し、イベントの一環として仮囲いに絵を描くといった試みもされています。
ペイントアーティストを呼んでライブイベントを行ったりと、仮囲いを使ったイベントは仮囲いが期間限定の壁であることをうまく活かしたものも多く、思い切ったデザインを起用したりライブ性をもたせたりしていることが肝となっています。
アートスペースとしての利用

仮囲いをアートスペースとして活用する試みもあります。
街中に突然美術館が現れた印象になる壁紙を利用したアーティストの作品の展示。販売会。
アーティストと組んで仮囲いを表現の場として利用したものや、工事している場所に関連のあるアーティストの作品を使って自社ブランドのイメージをアピールする場にしたもの。
そばを通る人たちにとってもそれらは殺風景な工事現場ではなく、歩いていて偶然、もしくはいつもの通り道で気軽にアートを楽しめる場所となっているのではないでしょうか。
最近では仮囲いを使ったプロジェクトをメインに展開する組織も出てきたりと、今後もさらにさまざまな試みがされていくことが予想されます。
退店、景観美化など

景観美化を目的としたデザインの仮囲いもあります。
大きな仮囲いのエリアが街中で殺風景にならないように、イラストをデザインしたものを使ったり、また本物のグリーンを使った立体緑化の試みなども世界中で行われています。単に見た目をよくするということだけでなく、ショッピングモールなどの商業施設で退店が続いたときのイメージの緩和として使われるケースもあります。
退店が続いたショッピングモールなどでは、お客様が寂しい気持ちにならないよう、
イラストを配置したり、SNSの撮影ポイントを作ったりなど、工夫がされています。
Graphicbaseでは大きなスケールでレイアウトできるストックデータが沢山あり、オリジナル作成も可能です。立体緑化風のデザインも、明るい気持ちになれるイラストを使ったデザインも、グラフィックなら手間なくローコストで実現できます。
市区町村のまちづくりの一環として

都市計画での大規模な工事と合わせて、仮囲いを利用する市区町村のプロジェクトもあります。
福岡市では市の中心部のアジアの拠点都市にしようという、「天神ビッグバン」という都市開発があります。天神交差点を中心に半径500メートルのエリアを再開発、整備を進める計画です。この天神ビッグバンの開発において、ビル建設現場の仮囲いや建物壁面にアート作品を展示し、街なかを彩る「福岡ウォールアートプロジェクト」が行われました。
福岡ゆかりの作家の作品を募り、応募83点から優秀賞、入賞30点を選んでアートフェアで販売するという催しがされました。そのなかで、優れた作品を街なか展示されました。
銀座や渋谷など、再開発が進む東京の都心でも、仮囲いの景観に与える影響は大きく、仮囲いのデザインに関するコンテストが開かれたりと積極的な利用が期待されています。
壁面・仮囲いの
\ デザインはご相談ください /
まとめ
仮囲いとは、工事現場の安全確保や目隠しのために設置される仮設壁で、一定規模以上の工事では法的に義務付けられています。
素材の種類には、フラットパネル・安全剛板・化粧板・シート養生などがあり、用途に応じて選択できます。
用途の進化として、告知媒体・イベント演出・アート展示・景観美化・都市プロジェクトなど、多彩な空間活用が広がっています。
実例として、福岡市の「福岡ウォールアートプロジェクト」など、都市を彩る取り組みも登場しています。
仮囲いは単なる工事用の目隠しではなく、情報を伝え、景観を彩り、街に新しい価値を生み出すデザインツールへと進化しています。
期間限定の設置物だからこそ、自由な発想と表現で「空間を資産化」できる可能性を持っています。
Graphic Baseを運営するビーグループでは、イメージ共有から壁紙デザインまでトータルでサポートできますので、ぜひお気軽にご相談ください。

藤川 明快 / 代表取締役 (この記事の監修者)
大手インテリア商社にて内装材料・サインディスプレイ材料の販売に従事した後、社内のマルチメディア部門に転属し広告制作及び映像制作のディレクターとして多くの作品に携わり、分社独立した新会社の取締役に就任。2015年に「内装専門のグラフィックデザイン会社」株式会社ビーグループを創業。デザインからインクジェットプリントまでワンスストップでサービスを提供しお客様の様々なニーズに応える。