フランスのインテリアデザイン

こんにちわ。 壁紙デザインとデジタルプリントを手掛ける「Graphic Base」 の編集局です。

こちらのブログでは、弊社が手がけております壁紙デザインをキーワードに、様々な業態のお店や施設の壁紙についての情報を掲載していきます。

ヨーロッパはインテリアの歴史も古く、また地域によってさまざまな特徴があります。
今回は、フランスの地域をいくつかに分けて、インテリアデザインの歴史や特徴などについて、みてみます。

パリ

パリはフランスの首都であり、芸術とデザインの中心地として世界的に有名です。パリのインテリアデザインの歴史は、歴史的背景や文化的環境に影響を受けて多様な変遷を辿ってきました。

1. 16世紀 - 17世紀

ルネサンス期からバロック期にかけて、パリのインテリアは贅沢で華やかなスタイルが支配的でした。宮廷や富裕な階級の家庭では、豪華な家具や宝飾品、壁の飾りなどが用いられ、細部にわたる豪奢な装飾が特徴でした。

2. 17世紀後半 - 18世紀初頭

フランス王ルイ14世の時代、バロック様式はより一層華やかに発展し、ヴェルサイユ宮殿の建設とともにフランスの王室のスタイルが広まりました。壁や天井には装飾的な彫刻や絵画、鏡が施され、重厚な家具が流行しました。

3. 18世紀中頃 

ルイ15世時代には、より優雅で流線型のスタイルが登場しました。これは「ロココ様式」として知られ、曲線的なデザイン、淡い色調、自然モチーフの装飾などが特徴でした。家具も軽やかで装飾的なデザインが支持されました。

4. 19世紀中頃 - 20世紀初頭

19世紀中頃から20世紀初頭にかけては、従来の様式に囚われない装飾性のアール・ヌーヴォーや、ウィリアム・モリスが主導したアーツ・アンド・クラフツ運動などの美術運動の影響が広まりました。アール・ヌーヴォーは曲線的なデザインや自然のモチーフを特徴とし、建築、工芸、グラフィックデザインなど多岐に渡りました。また、アーツ・アンド・クラフツ運動のウィリアム・モリスは装飾された書籍や壁紙、家具、ステンドグラスなどのインテリア製品を制作しました。

5. 20世紀 - 現代

20世紀になると、モダニズムの影響が広まり、バウハウスやアールデコ様式が登場しました。バウハウスはドイツに設立された美術と建築に関する総合的な教育を行った学校で、モダンな製品デザインの基礎を作り上げました。
また、アールデコ様式では装飾を排除した機能的、実用的なフォルムが新時代の美意識として様式化しました。これらによって、幾何学的な模様や抽象的なデザインが取り入れられました。

プロヴァンス地方

プロヴァンス地方はフランスの地中海沿岸に位置し、美しい自然と風景、豊かなカルチャーが広がる地域です。プロヴァンスのインテリアデザインは、その地域の特有の要素や美しい風景に影響を受けて発展してきました。

1. 自然の美しさと風景

プロヴァンスは美しい自然環境が魅力で、ラベンダー畑やオリーブの木、青い空、温暖な気候などが特徴です。これらの自然の要素がデザインに影響を与え、ラベンダーの花やオリーブ枝などがモチーフとして取り入れられました。

2. 地中海の影響

地中海に面したプロヴァンスは、地中海の美しい風景や色彩もデザインに反映されます。海の青や緑、海洋生物のモチーフ、海辺の風景がデザインに取り入れられ、地中海の魅力が表現されます。

3. 伝統的なカルチャーと装飾

プロヴァンスは独自のカルチャーや伝統を持ち、地域の伝統的な陶器や織物、刺繍などがインテリアの要素として利用されました。陶芸は古代から盛んで、カラフルでぼってりとした印象の陶器が作られてきました。陶芸の町で有名なヴァロリスは、ピカソのアトリエがあったことでも知られています。また、タラスコンという街ではプロバンス織物が作られており、幸運を表す『セミ』や平和を表す『オリーブ』のモチーフなどが有名です。

4. 暖かさの演出

プロヴァンス地方では、自然の風景やカルチャーの要素が融合し、暖かで魅力なインテリアを演出します。その特徴は、イエローとホワイトをうまく組み合わせたりすることによって表現されています。建具、窓、家具などにそういった色を用いて、爽やかさやエレガントさを出し、シックな印象を与えます。

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アルザス地方

アルザス地方はフランスの東部に位置し、フランスとドイツの文化的影響を受けた地域です。アルザスのデザインの歴史は、その地域の歴史的背景や文化的特徴に影響を受けて発展してきました。

1. 特徴的なデザイン

アルザス地方の壁紙は、幾何学的な模様や花柄、織物のデザインなど、独自の伝統的要素が取り入れられることがあります。コロンバージュと呼ばれる木組み建築や伝統的な装飾が特徴的です。

2. フランスとドイツの影響

アルザス地方は歴史的にフランスとドイツの影響を受けた地域であり、その文化的な融合がデザインにも影響を与えました。デザインにはドイツの影響を受けた幾何学的な模様が用いられました。

3. 伝統的な装飾

アルザス地方は、伝統的な陶器や織物、刺繍などの工芸品で知られています。織物では、古くから織られた伝統織物「ケルシュ」があります。ケルシュと呼ばれる植物染料で先染めされた糸を用いて各家庭で手紡ぎされます。綿を詰めてクッションに仕立てたり、テーブルやサイドボード、フロアに敷いたりして使われます。

ブルターニュ地方

ブルターニュ地方はフランスの西部に位置し、海岸線や豊かな自然が広がる地域です。ブルターニュのインテリアの歴史は、その海の風景や独自の文化的要素に影響を受けて発展してきました。

1. トラディショナルな農家のインテリア

ブルターニュ地方の農村部では、木材を主な素材として使用したトラディショナルな家屋が広く見られました。厳しい気候条件に対応するために、厚い石や木造の壁、茅葺屋根などが特徴でした。内部では、暖炉や大きな食卓が中心となり、自家製の家具や手織りのカーペットなどが使われていました。

2. ブルトン家具

ブルターニュ地方は独自の家具スタイルを持ち、特に「ブルトン家具」として知られています。これは、地域独特の彫刻や装飾が施された木製家具のスタイルです。ブルトン家具は、農村の家庭から上流階級の住宅まで広く用いられ、特にテーブルや椅子などが特徴的です。

3. 海洋の影響

ブルターニュ地方は海に面しており、漁業や海洋の文化も重要な要素となってきました。海洋のテーマやモチーフは、インテリアデザインにも取り入れられています。船の模型や漁業道具が装飾として用いられ、海にまつわるアイテムが部屋に特別な雰囲気をもたらしています。

4. 民族的な要素

ブルターニュ地方は独自の文化や言語を持つ地域であり、その民族的な要素もデザインに影響を与えてきました。ケルト人の文化が根強く残るこの地域では、「カンペール焼き」と呼ばれる陶器が作られます。独特のタッチの絵付けが特徴で、花のモチーフや民族衣装を着た男女が有名です。

5. 伝統的な工芸とアート

ブルターニュは伝統的な工芸やアートの地域としても知られています。陶器や織物、刺繍などが特産品であり、これらの伝統的な工芸がデザインにも影響を与えました。

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ここまでみてきましたが、いかがでしたでしょうか。
フランスの地域にはそれぞれユニークな工芸品や建築物が存在します。
壁紙や部屋の雰囲気を考える時のアイデアとして。こういった視点を取り入れてみるのも面白いかもしれないです。

b-Group代表取締役の藤川明快

藤川 明快  /  代表取締役 (この記事の監修者)

大手インテリア商社にて内装材料・サインディスプレイ材料の販売に従事した後、社内のマルチメディア部門に転属し広告制作及び映像制作のディレクターとして多くの作品に携わり、分社独立した新会社の取締役に就任。2015年に「内装専門のグラフィックデザイン会社」株式会社ビーグループを創業。デザインからインクジェットプリントまでワンスストップでサービスを提供しお客様の様々なニーズに応える。

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